今井愛の栄養コラム

第5回
「牛乳と豆乳の違いは?」
「牛乳の代わりに豆乳を飲んでいます。」と言われることが度々あります。「牛乳の代わりにヨーグルトを食べています。」なら分るのですが、どうして牛乳の代わりが豆乳になってしまうのか?どちらも大切な食品ですので今回は、牛乳と豆乳について解説します。
1.豆乳ではカルシウム補充できない
牛乳の代わりに豆乳を飲んでも
同量のカルシウムを補給することはできません。
| 食品名 | 量(g) | エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | カルシウム(mg) | 鉄(mg) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 普通牛乳 1/2カップ | 100 | 67 | 3.3 | 3.8 | 110 | 0 |
| プロセスチーズ 1切れ | 20 | 68 | 4.5 | 5.2 | 126 | 0.1 |
| ヨーグルト 全脂無糖 1/2カップ |
100 | 62 | 3.6 | 3 | 120 | 0 |
| 食品名 | 量(g) | エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | カルシウム(mg) | 鉄(mg) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 豆乳 1/2カップ | 100 | 46 | 3.6 | 2 | 15 | 1.2 |
| 調製豆乳 1/2カップ | 100 | 64 | 3.2 | 3.6 | 31 | 1.2 |
| 木綿豆腐 1/3丁 | 100 | 80 | 6.6 | 4.2 | 120 | 0.9 |
| 絹ごし豆腐 1/3丁 | 100 | 56 | 4.9 | 3 | 43 | 0.8 |
| きな粉 全粒大豆 大さじ2弱 | 10 | 44 | 3.6 | 2.3 | 25 | 0.9 |
| 糸引き納豆 1パック | 50 | 100 | 8.3 | 5 | 45 | 1.7 |

表は、牛乳と乳製品及び大豆製品に含まれている栄養素の一部を抜粋したものです。 牛乳などの乳製品と豆乳などの大豆製品を比較すると、殆どの成分がほぼ同じ量ですが、カルシウムと鉄に関しては数値が異なっています。
例えば、牛乳の代わりにカルシウム補給するという目的で豆乳を飲むと、110mgとれるはずのカルシウムが15mgまで減ってしまいます。毎日、牛乳を1杯飲んでいた人が牛乳ではなく豆乳にしてしまうと、今までと比べて約100mgもカルシウム摂取量が減少してしまうのです。
もしも、牛乳の代わりにカルシウムを補給する目的で大豆製品をとるならば豆乳よりも木綿豆腐をお勧めします。表示されているように100g中に120mgのカルシウムを含んでいます。
2.牛乳は子供を育てる
健康的な体を作り、生涯にわたって骨を維持する為に
牛乳は積極的に飲みましょう!

牛乳は、成長ホルモンや皮膚の形成、細胞の分化に必要なビタミンAを多く含んでいます。また、骨の成長に必要な栄養素も多く含んでいます。したがって、健康的な体を作り、生涯にわたって骨を維持する為に牛乳は積極的に飲んでほしい食品です。
逆に、豆乳にはビタミンAは無く、カルシウム量も少ないです。
ですから、成長期の子供には牛乳は欠かせません。毎朝、牛乳を飲む習慣の子供達は是非飲むことを続けてください。牛乳を止めて豆乳にすることが無いようにしてくださいね。
3. 違いは生活習慣病関連!
豆乳や大豆製品はコレステロールを含みません

ところが、子供の時に多めに牛乳を飲んでいた人が大人になっても同量飲んでいると生活習慣病になる恐れがあります。実は、牛乳などの乳製品は悪玉コレステロールを上昇させる作用を持つので、適量を超えてとりすぎると動脈硬化の原因になります。また、牛乳自体も100g中コレステロールを12mg含むため、毎日飲む他に、生キャラメル、シュークリーム、プリン、生クリーム、アイスクリーム、ロールケーキなどを好んで食べる人は、コレステロールも食べていることになるため血液中の悪玉コレステロール量が増えてしまう恐れがあります。悪玉コレステロールは、適量ならば問題ありませんが、動脈硬化を起こし、脳血管疾患、心疾患の原因となるのでとりすぎないようにする必要があります。
逆に、豆乳や大豆製品はコレステロールを含みません。適量とることで、血液中の総コレステロール量を減らす力があります。その他、大豆たんぱくは、肥満や糖尿病にも効果があるとも言われています。
但し、豆乳もとりすぎると脂肪やたんぱく質のとりすぎとなるので太ります。
4. 豆乳は更年期に!牛乳は高血圧に効果あり

豆乳に含まれている大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た化合物なので更年期に起こるのぼせ、ほてりを和らげるといわれています。実際に、アジア人とアメリカ人と比べてアジア人の方がほてりやのぼせの出る頻度が低いというデータもあります。
では、生活習慣病予防には牛乳は効果が無いのか?!と残念がらずに。
牛乳は、血圧を下げる効果があります。大人になると飲まなくなる人もいますが、是非、毎日コップ1杯は飲み続けてください。
5. 違いを知って利用しよう!
乳製品や洋菓子を多く食べてしまう傾向のある人は、牛乳のとり過ぎに気をつけて豆乳を使ったお菓子も利用すると良いでしょう。カルシウムをとる目的で豆乳を飲んでいた人は、牛乳を飲む方が良いと思います。
牛乳も大豆製品も1日に1回はとってほしい食品です。食事で大豆製品を食べてない人は、豆乳を飲んでみてください。
豆乳にも牛乳にも利点があります。両方の良さを知って毎日の食生活にとり入れてくださいね。
![]() |
![]() |
※Webサイトに掲載の見出し・文章・イラスト・写真・商標の無断転載を禁じます。
今井愛(いまいあい)管理栄養士
今井愛食生活事務所 所長。神奈川県を中心に、神奈川県体育協会、横浜市体育協会、市町村等に、スポーツ栄養支援や食育活動を行っている。
平成20年4月からは団法人日本栄養士会栄養・情報センター非常勤職員として、2008年度から開始された栄養ケア・ステーションを担当していたが、平成22年3月出産の為退職。
詳しいプロフィール





























